HGUC ハンブラビ

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なぜこのタイミングで?という気もしますが、先頃HGUCシリーズでハンブラビが発売になったので買ってみました。

買っておいてこういう事を言うのも何ですが、僕はハンブラビがあまり好きじゃなかったというか、正直苦手でした。というのも『機動戦士Zガンダム』を放送していた当時、ヤザン・ゲーブル大尉の極悪な戦いっぷりが子供心に恐くて、ややトラウマ気味になったから。

ヤザンの悪行といってすぐに思い出せるのは、

■ドサクサに紛れてジャマイカン少佐を謀殺(まぁこれはスッキリしたけど:笑)
■バッチ中尉のリックディアスをなぶり殺し
■アーガマに帰還しようとした片腕のジムII(ネモカラーのアレ)にトドメの一撃
■ウミヘビで百式をドツいて大気圏に突き落とす
■レコア少尉のメタスをギッタギタに(「男の武器」テールランスの攻撃がアレな感じ)
■Zガンダムにクモの巣攻撃→主人公(カミーユ)に電撃を食らわして気絶させる
■前方不注意で追突事故を起こしたカツにトドメの一撃
■エマ中尉のガンダムMk-IIをボコボコに
■Mk-IIを庇ったラーディッシュを容赦なく撃沈
■パラス・アテネの残骸に容赦なくビームライフル発射(その結果エマ中尉重傷)

…とまぁこんな感じ。恐すぎ。当時バッチ中尉のリックディアス撃墜シーンを見た時は背筋が寒くなりました(妙に生々しく描いてたし)。これで「ヤザンは極悪非道っぽいけど、実は意外と部下の面倒見がいい人」と言われても、小学生の僕には全然ピンと来ませんでしたね…。

そんな自分も30代半ば。そろそろ過去のトラウマと対峙する必要があるのではないかと思い、HGUCハンブラビ購入に踏み切ったわけです(少々大げさですが)。

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『ザ・ファン』のサントラを補完してみる

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故トニー・スコット監督が「野球の事を全然知らない(興味がない)」のに撮ったというメジャーリーグを舞台にしたサイコ・サスペンス映画『ザ・ファン』(96)。

ロバート・デ・ニーロがうだつの上がらないナイフのセールスマン、ギル・レナード、「黒い中学生」ウェズリー・スナイプスが高給取りのメジャーリーガー、ボビー・レイバーンを演じてます。デ・ニーロがナイフのセールスマンというだけでまず恐い。「ファンはどうでもいい」という”いかにも”な発言をカマすスター選手をイヤミに演じたスナイプスもいい芝居してます。巷の評価はイマイチっぽいですが、僕はこの映画結構好きです。

ボビーの口八丁なエージェント役のジョン・レグイザモ、ボビーのライバル選手プリモ役のベニチオ・デル・トロ、姉御チックなスポーツ記者のエレン・バーキン、放送関係の技術屋役でジャック・ブラック、ギルの元相棒役に『遊星からの物体X』(82)でバケモノになっちゃったチャールズ・ハラハンなど、有名どころの俳優が総出演。

オリジナル・スコア作曲はハンス・ジマー。ギルが「大のローリング・ストーンズ好き」という設定なので、劇中はストーンズの音楽ガンガン!…なのですが、権利関係の都合でサントラ盤には未収録。それだけならまだいいのですが(よくないけど)、その他にも劇中仕様曲がサントラに入ってなくて、その代わりに未使用曲がボーナストラックに入ってたりして、実にありがた迷惑な仕様のアルバムになってます。そういやこの時期にTVT Recordsから出たサントラはこういうのが多かったっけ。

というわけで、サントラ収録曲は以下の通り。

01: DID YOU MEAN WHAT YOU SAID / Sovory
02: LETTING GO / Terence Trent D’Arby
03: UNSTOPPABLE / Mic Geronimo (未使用曲)
04: HYMN OF THE BIG WHEEL / Massive Attack
05: (LET ME UP) I’VE HAD ENOUGH / Kenny Wayne Shepherd
06: LITTLE BOB / Black Grape
07: THE BORDER SONG (HOLY MOSES) / Raymond Myles (未使用曲)
08: WHAT’S GOIN’ DOWN / Honky
09: DELIVER ME / Foreskin 500
10: FOREVER BALLIN’ / Johnny “J” And Big Syke
11: I’M DA MAN / Jeune (未使用曲)
12: SACRIFICE / Hans Zimmer (オリジナル・スコア・メドレー)

ちなみに02はジマー作曲のメインテーマにテレンス・トレント・ダービーが歌詞をつけて歌ったものです。
ジマーのスコアメドレーは19分くらいあります。
ギルの狂気を表現した陰鬱なエレクトロ・スコアがスリリングでいい感じ。

では早速未収録曲を補完して、俺ジナルなサントラを作りましょう。

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今夏に食べたカレー総まとめ(その2)

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前回のつづきでカレーネタです。
もっと早く書くつもりだったのですが、写真の発掘・整理に手間取りました。

仙台の異色カレーといえば、S-Style&カレーブックに掲載以来、
一気にブレイクしたらしい坐カフェの「大根とツナのスパイシーカレー」。
お店のマスター(通称”座長さん”)曰く、
「最近カレーの注文が増えまくって準備が大変なんですよねぇー」との事。

昔『ハイスクール!奇面組』のマンガで、
コマの枠外に「カレーに大根入れるな!」というツッコミが書かれてた回がありましたが、
(確かキャンプでカレー作ってるシーンだったと思う)
こちらの名物カレーは大根が標準装備。

といっても、ふろふき大根をトッピング的にドカンとカレーに乗せるのではなく、
キューブ状にカットして、3時間近く炒めて炒めて炒めて炒めて
程よく水気を飛ばしたシャキシャキの大根が入ってます。これが実に美味。

サラッとしたカレーは座長さんの好みでショウガをふんだんに使ってます。
確か鷹の爪も多めに入れてたはず。結構辛口です。
「フルーティーな辛さ」という表現がしっくり来そうな味。

サフランライスがもうちょっと多めだと(空腹時は)嬉しいのですが、
まぁナンがついてくるのでそれでオッケーですね。

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今夏に食べたカレー総まとめ(その1)

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最近お手軽に書けるブログのネタに困っていて、どうしたもんかなーと思っていたら、知り合いから「グルメネタでも書いてみたらどうですか?」と提案されました。

僕、美食家でもフードライターでもないしなー、映画や音楽と全然関係ない事をここのブログで書いていいのかなー、そもそも誰が読むのかなーとも思ったのですが、まぁ食べログとも違った切り口から書きたいネタもあるし、食ネタなら気楽に書けそうだし、どうせガンダムネタとか好き勝手書いてるブログなんだから別にいいかと考え直しました。

というわけで、今年の夏に食べたカレーについて書いてみたいと思います。

何でカレーかというと、S-styleを読んだらカレー特集のページがあったから。あと、abcdefg*recordのオニマガさんのブログを読んでたら無性にカレーが食べたくなったから。言うなれば「Marigold Music選:仙台市内のカレーのうまい店」って感じでしょうか。雑誌によく載ってるお店だけじゃなくて、紹介されてないお店もバンバン掲載しちゃいます。美味しければ。

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CORIOLANUS -英雄の証明-

coriolanus

シェイクスピア悲劇『コリオレイナス』の舞台を現代の政情不安な小国(たぶん東欧のイメージ)に置き換えた、レイフ・ファインズ製作・監督・主演作…なんですが、それにしてもまぁ何でこんな邦題になったんだろう。

サミュエル・L・ジャクソンとトミー・リー・ジョーンズが共演した『英雄の条件』(00)という映画がありましたが、あれの二番煎じみたいな邦題になってしまいました。映画本編を観た感じでは「無愛想で愚直な”英雄”(=ファインズ)が、腹に一物抱えた政治家の策略で国を追われ、やがて敵国に寝返って祖国への復讐を企む」というストーリーなので、”英雄の証明”とはちょっとテーマが違うんじゃないかという気がする。まぁ『英雄の条件』ってのもピントのズレた邦題だなーと思いましたが。

というわけで、ここでは『コリオレイナス』と表記させて頂きます。

シェイクスピア劇で上映時間が123分と聞いた時は、もっと冗長な内容なんじゃないかという印象でしたが、予想に反して一気に観られました。脚色がうまいのかな。まさかシェイクスピア劇でコンバット・シューティングが見られるとは思いませんでした。撮影監督が『ハート・ロッカー』(08)のバリー・アクロイドという事もあって、市街戦もなかなかの迫力。ファインズの演出力もさることながら、スタッフの人選もなかなかの目利きです。

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