ペドロ・ブロンフマンのスコアはアリかナシか? リブート版『ロボコップ』の音楽

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何だかリブート版『ロボコップ』の音楽の評価が芳しくない。
大体レビューで共通しているのが、
「ベイジル・ポールドゥリスのあのテーマ曲がほとんど流れないとは何事か!?」ということ。
果たして本当にリブート版『ロボコップ』の音楽はダメなのか?
自分なりに検証してみようと思います。

オリジナル・スコアの作曲を手掛けたのは、
ジョゼ・パジーリャ監督の『エリート・スクワッド』2部作でコンビを組んだペドロ・ブロンフマン。
パジーリャ監督のお気に入り作曲家とはいえ、
英語圏では知名度の低いブロンフマンの起用にOKを出した製作サイドの心意気は素晴らしいと思います。
外国人監督をハリウッドに招聘したり、
インディーズ出身の新鋭監督に大作映画を撮らせると、
「お前さんにも贔屓の作曲家がいるかもしれんが、今回はこの作曲家を使いたまえ」
…とスタジオ側(もしくはプロデューサー側)から迫られるのがこの業界の通例なので。

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ジョゼ・パジーリャ監督もいろいろ大変だったらしいリブート版『ロボコップ』

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「あの『ロボコップ』(87)をリメイクするの?」と当初は不安要素しかなかったものの、
『エリート・スクワッド』シリーズのジョゼ・パジーリャが監督するということだったので、
若干期待値を上げて新生『ロボコップ』(14)を観て参りました。

感想はというと、「思ったよりいい出来だったけど、何か物足りない映画」でした。
学生時代にやんちゃでやりたい放題だった奴が、
社会人になって妙に常識的な人間になってしまったような…。
そんな感じ。

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ジャック・ライアン・シリーズの完全版サウンドトラックをフルコンプの巻

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先日La-La Land Recordsから『トータル・フィアーズ』(02)の完全版サウンドトラック・アルバムがリリースになり、
これでジャック・ライアン・シリーズの長尺版サントラが全て揃いました。

Intradaからは『レッド・オクトーバーを追え!』(90)の完全盤(約70分)と、
『今そこにある危機』(94)の完全盤(Disc1:約53分、Disc2:約45分)。
La-La Land Recordsからは前述の『トータル・フィアーズ』(約78分)と、
『パトリオット・ゲーム』(92)の完全盤(Disc1:約46分、Disc2:約43分)がリリースになって、
これにシリーズ最新作『エージェント:ライアン』(14)のサントラを加えた全5タイトル。

厳密に言えば『エージェント:ライアン』のサントラは完全盤ではないけれども、
収録時間が約73分あるので、
ボリューム的に考えればほぼ完全盤みたいなもんです。
『レッド・オクトーバーを追え!』から『エージェント:ライアン』まで24年。
こうしてアルバムを並べてみると、なかなか壮観ですね。

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アメリカ南部発、ド田舎イカレ系オムニバスストーリー『スティーラーズ』

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ポール・ウォーカーの遺作のひとつ、
『スティーラーズ』(13)のDVDをレンタルで鑑賞。
不運なチンピラの災難コンボスリラー『ワイルド・バレット』(06)や、
人種問題を扱った群像ドラマ『正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官』(09)のウェイン・クラマー監督作品。
今回は脚本家としてはクレジットされていない模様。
もともとはリンプ・ビズキットのフレッド・ダーストが監督する予定の映画だったらしい。
(ダーストはエグゼクティブ・プロデューサーとして参加)

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買ってよかった…! 『心の旅』のサントラ盤

regarding henry先日市内某所のブックオフに行ったところ、
映画『心の旅』(91)のサントラ盤が500円で売っていたので、
すみやかに購入してきました。

音楽はハンス・ジマーだし、
1991年の作品ということを考えると、
La-La Land Recordsあたりで完全盤が出そうな気もしたのですが、
まぁその確証もありませんし、
中古品ゆえ次回入荷の保証もないので、
これはもう買ってしまおうと(500円だし)。

結論から言えば、「買ってよかった!!」と思いました。
自分がジマー好きということを差し引いても、
これはすごくいいアルバムです。

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