ワタクシはレーベル業と並行して映画音楽解説も生業としておりますので、
先日のFilm Music Magazineのように、
今年のベスト・フィルムスコアを10タイトルと、
注目すべきニューカマーの作曲家を選出してみました。
なお「日本で今年劇場公開(もしくはDVD/ブルーレイリリース)になった作品」が対象なので、
中には製作年が2015年以前の映画もありますが、その点はご了承下さい。
ワタクシはレーベル業と並行して映画音楽解説も生業としておりますので、
先日のFilm Music Magazineのように、
今年のベスト・フィルムスコアを10タイトルと、
注目すべきニューカマーの作曲家を選出してみました。
なお「日本で今年劇場公開(もしくはDVD/ブルーレイリリース)になった作品」が対象なので、
中には製作年が2015年以前の映画もありますが、その点はご了承下さい。
映画『Re:LIFE~リライフ~』(14)については既にブログで2回書いているし、
twitterでもさんざん小ネタをツイートさせて頂いているのですが、
それでも何だかまだ書き足りない。
「お前は『Re:LIFE』の何がそんなに好きなんだ?」と言われたら、
やはり「音楽がいいから」というのが最大の理由ではあるのですが、
映画の内容自体もワタクシ好みなのです。
「人としてちょっとダメな大学講師が自分の人生と向き合いながら、その過程で若者の才能を開花させていく」
…というストーリー展開は、
ワタクシの大好きな映画『ワンダー・ボーイズ』(00)とどこか共通するものがあって、
落ち目の脚本家兼ビンガムトン大学創作コース講師のキース・マイケルズと、
スランプ状態の作家兼ピッツバーグ大学教授のグラディ・トリップが重なって見えるのです。
前回の続きで、
ヒュー・グラント主演最新作『Re:LIFE リライフ』(14)のサントラ盤の話です。
関連記事:ジャズのちブルース、時々ファンク。映画『Re:LIFE リライフ』のサントラはポップ&メロディアスで最高です!の巻
本作のオリジナル・スコアはクライド・ローレンスが作曲を手掛けているのですが、
Additional Music名義でコーディー・フィッツジェラルドが何曲かスコアを合作しています。
そして彼らの曲の他にも、
マデリン・ペルーとヴィンス・ガラルディの既製曲も1曲ずつ収録されているので、
今回はそのあたりの紹介をさせて頂きたいと思います。
『ラブソングができるまで』(07)で落ち目のポップスターを演じたヒュー・グラントが、
今度は落ち目の脚本家を演じる『Re:LIFE リライフ』(14:原題『The Rewrite』)。
この設定だけでもかなり笑えるのですが、
映画本編もセリフがウィットに富んでいてすごく面白かった。
監督・脚本は『ラブソングができるまで』のマーク・ローレンスなのですが、
この方はかつてマイケル・J・フォックスのTVドラマ『ファミリー・タイズ』の脚本家でした。
なので今回もセリフのやり取りがほぼ『ファミリー・タイズ』のまんまのノリ。
これで面白くないわけがない。
ジョークも下品じゃないし、笑えてホロッとさせられたりもする、
「ロマコメの教科書」とでも言うべき堅実な作りになってます。
さてヒュー・グラントといえば「ロマコメの帝王」的な地位を確立させていますが、
「ヒュー・グラント主演作はサントラも良作が多い」という法則も見逃してはいけません。
定番の『ラブ・アクチュアリー』(03)や美声を披露した『ラブソングが出来るまで』、
エルヴィス・コステロの主題歌がヒットした『ノッティング・ヒルの恋人』(99)などいろいろありますね。
これらはいわゆる「ボーカル・コンピレーション」系のサントラでしたが、
彼の主演作はスコア盤にも傑作が多いのであります。
ジョン・パウエルがジャズ・スコアを書いた『トゥー・ウィークス・ノーティス』(02)とか、
バッドリー・ドローン・ボーイが音楽を手掛けた『アバウト・ア・ボーイ』(02)とか(これは歌モノも収録されてたけど)。
遂に『ジョン・ウィック』(14)が劇場公開ィィィィィィィィ!…ということで、
サントラ盤がたくさん売れてほしいのでまた音楽ネタを投稿します。
関連記事その1:『ジョン・ウィック』の日本公開は10月だけど、それまでサントラ盤を聴いてじっと待ちましょうの巻
関連記事その2:『ジョン・ウィック』サントラ盤に集結したアーティストをざっくり紹介させて頂きますの巻
映画の後半、復讐の鬼と化したジョン(キアヌ・リーヴス)が、
ロシアン・マフィアのバカ息子ヨセフ(アルフィー・アレン)を取り巻きやボディーガード共々容赦なく抹殺するシーンで流れる曲、
シスカンドラ・ノスタルジアのWho You Talkin’ to Man。
これ一応『ジョン・ウィック』のテーマソング的な扱いになっておりまして、
本編映像+本編未使用映像を使ったミュージックビデオも作られているのは以前お話しした通り。