デヴィッド・アーノルドの007音楽に関するBANGER!!!コラムの補足的なお話。

The World Is Not Enough (Limited Edition) – TOWER RECORDS

ムービープラスで6ヶ月連続『007』特集放送があるということで、
前回の『007/ゴールデンアイ』(95)のエリック・セラの音楽に関するコラムに続いて、
デヴィッド・アーノルドの音楽コラムを書きました。

巨匠のお墨付き! テクノ系「次世代型『007』音楽」を確立した作曲家デヴィッド・アーノルド https://www.banger.jp/movie/36451/ #BANGER

エリック・セラの『ゴールデンアイ』の音楽コラムを書いたのだから、ファン人気の高いアーノルドの音楽もきちんと紹介しないといけませんよね」…と思い立ったものの、『007/トゥモロー・ネバー・ダイ』(97)から『007/慰めの報酬』(08)まで1作品ずつ紹介していったら肝心の映画の放送が終わってしまうので、「ひとつのコラムの中で5タイトルの音楽をまとめて紹介」という構成にさせて頂きました。

…とはいえ、コラムを書くにあたって映画を観直したり、
サントラをじっくり聴き直したりしたので、
文字数の割には手間がかかってます。

当方がお伝えしたいことはコラムの中でほとんど書いてしまったのですが、こちらのブログでは補足的なネタ(サントラ盤の在庫状況など)を書かせて頂きます。

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『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズでアラン・シルヴェストリの音楽に魅せられたあの頃のお話。

ワタクシ初めて買ったサントラ盤はハンス・ジマーの『アサシン 暗・殺・者』(93)と、パトリック・ドイルの『カリートの道』(93)スコア盤とソングコンピ盤でした。

しかし映画のサントラには「ソングコンピレーション盤」と「スコア盤」の2種類があることを知り、そのうえでフィルムスコアに関心を持つきっかけとなったのは、たぶん『バック・トゥ・ザ・フューチャー』(85)だったのではないかと思います。

…というのも、ワタクシは子どもの頃に『BTTF』を地上波放送で観てハマった人間なのですが、同時にアラン・シルヴェストリの音楽にも魅了されたのでありました。

ところが当時リリースされたサントラ盤というのが「ソングコンピレーション盤」で、シルヴェストリのスコアは2曲しか収録されていなかった。
MTVが隆盛を極めた80年代は「映画のサントラ=ヒット曲を集めたコンピ盤」という風潮になっていて、映画音楽家のスコアにはあまり日が当たらない時代だったような気がします。
だから「サントラ盤っていうのはこういうものなんだな」と思いながら、2曲だけ収録されたシルヴェストリのスコアを聴いて満足するしかなかった。まあコンピ盤とはいえ、映画の公開から7,8年経っていても『BTTF』1作目のサントラが手に入ったのは運がよかったと言えるのですが。

で、そんな自分の「アラン・シルヴェストリのBTTFのスコアをフルで聴きたい!」という願いが叶ったのが2009年。
IntradaからシルヴェストリのスコアをCD2枚組で収録した『バック・トゥ・ザ・フューチャー』デラックス・エディション盤が枚数限定で発売されたのでした。当然のように予約して購入しました。

Disc 1に映画で使われたスコアを24曲・49分24秒収録。
“The complete original motion picture soundtrack”と書いてあるので、思ったよりスコアの分量が少なかったんですね。

Disc 2は”The creation of a classic… Alternate early sessions”ということで、初期セッションのスコアを15曲と、未使用のソースミュージック1曲の合計39分30秒を収録。

このように『BTTF』スコア盤のリリースが実現するまで約四半世紀かかったわけですが、その前にも「BTTFのシルヴェストリのスコアを聴きたい!」という欲求を少しだけ満たしてくれるアイテムがありました。それが「バック・トゥ・ザ・フューチャー・トリロジー」でした。

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祝!『ランボー ラスト・ブラッド』劇場公開! 『ランボー』シリーズのサントラ盤を一挙ご紹介

ランブリング・レコーズ様からのご依頼で、 『ランボー ラスト・ブラッド』(19)のサントラ盤に音楽解説を書かせて頂きました。音楽担当は前作『ランボー 最後の戦場』(08)に続いてブライアン・タイラー。

『ランボー ラスト・ブラッド』オリジナル・サウンドトラック (amazon)

以前ランブリングさんの「サウンドトラック傑作選50」の時に、『ランボー/怒りの脱出』(85)の音楽解説を書かせて頂いたので、今回再び『ランボー』シリーズのお仕事に携わることが出来て大変嬉しかったです。

『ランボー ラスト・ブラッド』の音楽と簡単な見どころについては、サントラ盤の差込解説書と、BANGER!!!コラムで詳しくご紹介させて頂きました。

ランボーの怒りと哀しみを勇壮な音楽で描き出す! シリーズ最新作『ランボー ラスト・ブラッド』
https://www.banger.jp/movie/35401/

『ラスト・ブラッド』の音楽は、基本的には前作『最後の戦場』のスタイルを踏襲したものになってます。つまり「タイラー作曲のテーマ曲+ゴールドスミスの”ランボーのテーマ”少々」といった感じ。

前作はミャンマーが舞台だったのでアジアンな民族楽器を使っていたけれども、今回はアリゾナ州のランボー牧場とメキシコが舞台なので、音楽からもアジアンな要素がなくなりました(メキシコのシーンで少しギターが使われる程度)。そういう意味ではゴールドスミスの『ランボー』(82)1作目の雰囲気に近いです。

RAMBO Original Motion Picture Soundtrack – Brian Tyler (amazon music)

タイラー作曲の新「ランボーのテーマ」もなかなかいいです。『エクスペンダブルズ』シリーズのようなイケイケ感は前面に出さず、「シリアスで熱い」サウンドに仕上げているのが印象的でした。

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HP Chromebook x360 12bと共にステイホームして思ったこといろいろ。

昨年10月にHP Chromebook x360 12bを購入してから約7ヶ月が経ちました。

当初は「東京出張のお供」あるいは「お出かけのお供」的な用途のつもりで購入したわけですが、 世の中がこんなことになってしまったので、不要不急の外出を控える生活を心がける事態になりました(もともと居職の身のワタクシは出不精の傾向がありましたが)。

結果、Chromebook様も「出張先のホテルで使う」とか「スタバでドヤる」といった機会もなく、 1月のアレクサンドル・デスプラの来日オペラ鑑賞で出張した日以降は、もっぱら自宅/仕事場で据え置きノートパソコンとして使っている状態です。

「サイズから言っても、外に持ち歩いて使わなければただの安物ノーパソじゃね?」と思われそうですが、不思議なものでChromebookと数ヶ月巣籠もり生活を送っていたら、より一層マシンに愛着が湧いてきたのでした。

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『TOO OLD TO DIE YOUNG』のサントラ盤を買ったので、ドラマ本編も観てみることにしました。

Cliff Martinez – Too Old To Die Young(TOWER RECORDS)

既に弊社のブログでも何度か書いておりますが、ワタクシはクリフ・マルティネスの音楽が大好きなのです。
『ドライヴ』(11)でブレイクする前から、
もっと言えば『トラフィック』(00)あたりで注目され始める前、
『蒼い記憶』(95)や『KAFKA 迷宮の悪夢』(91)の頃にマルティネスの音楽を聴き始めて、それ以来ずっとマルティネスのサントラを買っている25年来のファンなのであります。

コラムの連載でお世話になっているBANGER!!!でも、第1回のコラムが『ネオン・デーモン』だったし、その後『ザ・フォーリナー/復讐者』(17)『ザ・アウトロー』(18)の音楽紹介コラムも書かせて頂いたので、我ながら筋金入りのマルティネシストと言っても過言ではないのではないかと。

そんなわけで、先頃ドラマ本編を観るよりも先に、『TOO OLD TO DIE YOUNG』(19)のサントラ盤を買ってしまいました。
CD2枚組でDisc1はマルティネスのスコアのみで40分。
Disc2はマルティネスのスコア8曲と、ジュリアン・ウィンディング・レフン、Goldfrapp、The Leather Nun、Frankie Miller、Jimmy Angel & The Jason Gutierrez、Carolina Hoyosの既製曲を収録して43分という内容。
ダミアン一味のシーンで鳴っているスカ曲は未収録でした。

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